2006年04月19日

平成大合併と首長選挙

知事を先頭に、秋田県は全国でも例を見ない強引な手法で市町村合併を進めた。結果、昭和の時代に69市町村だったのがついに25市町村と半分以下になってしまった。そして、県によって自治が崩壊した市町村で今、首長や議員を選ぶ選挙が次々と行われている。

この有様を見て何よりも奇ッ怪に思うことは、合併を決断した当事者の首長が我も我もと選挙に名乗りを上げていることだ。

琴丘町、山本町、八竜町の合併で誕生した三種町に至っては、旧3町の前町長が新町長の座を争っている。本来ならば、合併することで住民生活の現状や前途に大いなる影響を与えた反省があって然るべきなのに、なぜ何事もなかったかのように再び町政の舵取りに当たろうとするのか。そんなに首長としての能力に自信があるのなら、また町の進むべき方向についての考え方にそれほどの違いがあるのなら、むしろ独立独歩の道を選択すべきではなかったのか。

おそらく、自立派の町村長たちも彼らの行動に首を傾げているに違いない。

いずれにせよ、自治の精神から程遠い合併をやってのけた者たちによる争いからは何も生まれはしない。そのような市町村はやがて衰退し、いずれ再び合併の道を探らざるを得なくなるのではないか。
posted by 石川錬治郎 at 16:39| Comment(2) | TrackBack(0) | 県支部の提言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月14日

国民新党を軸に広がる輪

今月12日、東京のホテル・ニューオータニで開かれた国民新党のパーティーに行って参りました。

冒頭の講演で講師を務めたのは、日本在住の実業家ビル・トッテン氏(アメリカ人)です。日本の経済や社会・文化についての著作を数多く持つトッテン氏は、「アメリカ型の市場経済は、本国でも決して良い形で機能しているわけではない。評価は分かれるかもしれないが、日本型の終身雇用や年功序列という制度は世界に例がなく、これが固有の経済・社会・文化を育んできた。急激な競争社会への移行で、これを崩壊させるべきではない」と訴えました。内容はさして目新しいものではありませんが、アメリカをよく知る人物がアメリカ型の社会を目指す小泉強権政治を批判したことは特筆すべきと考えます。

その後のパーティーの模様はマスコミにも報じられましたが、実に7千人もの支持者が集まるほどの盛況ぶりで、ホテルのほうでも「過去に例のない入場数」と驚くほどでした。自民党などのパーティーの場合、券を買っても出席しない業者・団体などが多いことはよく知られています。いわゆる、表面上のお付き合いです。しかし、国民新党は違いました。チケットを買うだけのお付き合いではなく、こうした機会をとらえて政治の行方を共に考え、論じようという本物の支持者が多いのです。

また、今回のパーティーには菅直人氏、田中康夫氏、鈴木宗男氏ら野党サイドの大物も数多く招かれました。13日の新聞紙上には我が党の綿貫民輔氏や亀井静香氏の発言を紹介し、「国民新党と他野党(特に民主党)の連携」を示唆するかのような見出しも並びましたが、就任間もない小沢一郎民主党代表へのリップサービスと私は受け止めています。一方、自民党も「ポスト小泉」如何によっては内部がガタつく要素もあり、国民新党と自民党内の一部良識派が協力し合う可能性のほうが高いのかもしれません。いずれにしても今はまず、統一地方選挙対策を含めて国民新党の主体的組織強化が他党との連携よりも重要であることは言うまでもありません。

何はともあれ、国民新党が初めて開催したパーティーは熱気にあふれ、私もお祝いに駆けつけてくれた旧知の皆さんと久しぶりに親交を温めることができました。政界以外では堺屋太一氏、森田実氏、西部邁氏ら著名な評論家のほか、俳優の菅原文太氏などの姿もあり、国民新党を軸とした人の輪のつながり、所属議員の人脈の広さに改めて感心させられた次第です。
posted by 石川錬治郎 at 16:27| Comment(0) | TrackBack(1) | 活動報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月02日

前原民主党の責任を問う

永田代議士のメール問題への対応の拙さは、正に民主党の「自爆」であったと言えます。国会で茶番を演じた前原代表ら党執行部は結局、その責任を取って総退陣する考えを明らかにしています。しかし、それで全て終わりにしても良いのでしょうか。

おそらく国民の大多数は当初、民主党による武部氏(自民党幹事長)の追及にいささかの期待を寄せていたと思います。そこで、余りにもお粗末なあの「自爆」を目の当たりにしたら、嗤う以外に何ができると言うのでしょうか。これは政治への失望をさらに加速しかねない、非常に由々しき事態です。

その意味で、民主党の場当たり的対応は国民の負託に対する裏切りに等しいと私は考えます。このような政党が政権を取ると称して2大政党制をさかんに宣伝した上、イギリスの真似をしてマニフェストなるものを持ち出し、選挙で多くの有権者を惑わしたことに、今さらながら強い怒りが沸きあがってきます。

3年前、ある新聞社は社説で民主党の在り方を論じ、党執行部における議論は「高校の生徒会活動並み」と指摘してみせました。今にしてみれば、言いえて妙であります。私たちはそろそろ、民主党という組織そのものが茶番であることをハッキリと認識するべきなのです。

誰がトップになったとしても、信頼を失った組織の再生は難しいでしょう。国民に満足な選択肢を示せない、どっちに転んでも不幸な結末が待つ2大政党制はこの国に不要です。私たち国民新党は強引な2大政党化こそがこの国の平和と安全を危うくすると強く訴え、今後も国民のための真の政治を目指して確実に前進を続けます。
posted by 石川錬治郎 at 13:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 県支部の提言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする