寺田県政にとって最後となる定例議会が今月10日から始まる(3月10日まで)。2月3日に当局は各改派に対して新年度予算の説明を行っているが、驚いたことが2点ある。
そのひとつは、知事の任期が今年度いっぱい(3月26日に知事選が告示される)であるにもかかわらず、本格予算を組んでいることだ。自身がその結果に責任を負わないのに、政策課題も含めてすべてを予算に組み込むのは何故か。
全国的に見ても、知事の改選があるときはいわゆる骨格予算とし、新しく選ばれる知事に細かな予算配分を任せるのが慣例である。新しい事業は新しい知事を迎えて開かれる議会で決めるのが、「常識であり、エチケットである」(片山前島根県知事の言葉)ことは言うまでもない。
しかるに、寺田知事はまるで自分が継続して県政の舵取りをするかのように、すべての予算を細かく割り当てた。いかに経済状況が緊急事態であるとはいえ、これは異常なことだ。県政を私物化しているという指摘もある寺田知事の、日頃の態度が如実に示された措置と見るべきだろう。
このような予算案はそもそも、議論の対象になりえないものである。が、内容を徹底的に吟味して県民の納めた税金を有効活用できる事業を確定していかなければなるまい。
そしてもうひとつ、12月議会で大多数の反対によって否決された地域振興局の再編案がまったくそのまま、一字一句変えることなく3度目の提出がなされたことにも疑問を感じる。これはもう、議会を馬鹿にした態度と言えるのではないか。寺田知事は、そのメンツのためだけに提出したのだろうか。しかも、議員も12月議会で地域振興局の再編を検討する特別委員会(大里祐一会長)を発足させ、2月3日に第1回目の会合を開いたばかりである。
議会が県行政機構のあり方について真剣に調査・研究を始めた矢先に、2度も否決された案をそのまま出してくるなどとは、もはや真面目に県政に取り組んでいるとはとても思えない。県民の皆さんにも、このような問題をはらんでいる県の予算案の審議に注目していただきたい。
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スタッフ不足から開店休業状態が長く続いた当ブログでしたが、今月から積極的に活用して国民新党秋田県本部の活動をお伝えする予定です。新年度予算のあり方も含め、県政に対する皆さんのご意見を我が国民新党までどしどしお寄せください。
posted by 石川錬治郎 at 17:29|
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