2007年03月17日

この故郷(くに)を想う

どうしてこんなことになってしまったのか。

長年住み慣れた地域が強制的に合併されて、名前や歴史が消えてなくなる儚さ。こうして地方が収縮する一方で、膨張を続ける中央。そして、秋田の人々は未来への展望を失いかけている。

止まらない人口の減少、産業の停滞。行政当局は策がないままただ漫然と基金を食い潰し、財政は確実に破綻の道を辿っている。その挙句の果てに、新税を目論むとは言語道断だ。

今、この故郷(くに)は危険水域にある。

私は3期にわたる秋田市長の経験を活かし、「この秋田(くに)の進むべき道」を問いたい。議員が自ら襟を正して歳費の大幅削減に努め、「県民本位の自治を確立」することに全精力を傾けたい。

この故郷(くに)を守るためは、国民新党の躍進しかない。目の前の統一地方選、参院選などは単なる通過点に過ぎない。本当のゴールはまだまだ先である。国民新党秋田県支部の代表として、私はそのゴールを目指してひたすら走り続ける。
posted by 石川錬治郎 at 14:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 県支部の提言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月25日

秋田県活性化のために

この数年、秋田県が日本全体の中で占める社会経済指標は目を覆いたくなるほどひどいものである。

昨年は母親が子どもを殺す事件が相次いで発生し、その精神風土まで論じられた。県外にいる秋田県出身者は恥ずかしい思いにさらされたとのことで、まさに秋田県始まって以来の全国的事件であったと思う。

これに代表されるような秋田県の現状を昨年流行った言葉で要約すれば、「品格なき秋田県」と言えるのではないだろうか。すなわち、秋田の社会・政治・経済・文化の核が衰えているからあのような事件が生起し、また昨年は1万2千人近い人の県外流出となったのである。

今こそ真の意味での「品格」ある県づくりをしなければならない。

その第一は秋田県民がものを言いやすい土壌を作り、雰囲気を醸成することだ。このために政治や行政・農業・商工業団体・労働団体の責任ある立場の者が、率先して実践することから始めるべきである。

今年は幸い地方統一選挙、国政(参議院)選挙の年に当たる。選挙の年ほど人々が政治や行政に関心を持つことはないし、また多くの立候補者も選挙民に歩み寄ろうとする。この時を逃さず、私たちは各選挙の候補者たちの演説を漫然と聞くだけでなく、積極的に議論、話し合う場を作るべきである。

アメリカの政治学の教科書には、「あらゆる政治は地方政治から始まる」(佐々木毅前東大学長著〜政治に何ができるか〜より引用)という格言があるという。まずは、もっとも身近である市町村議会・県議会の選挙の時を民主主義社会を創る原点としよう。

posted by 石川錬治郎 at 13:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 県支部の提言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月25日

再開発事業をめぐる不思議

日赤婦人会館跡地などを中心とした広小路・中央通り・仲小路にまたがる一帯の空洞化は、1970年代から始まりました。大型スーパーの郊外出店やニュータウンの建設という、いわば国策に添った流れの中で構造的に全国の「街」の衰退は進んだのであり、それに歯止めをかけるほど個々の自治体に権限と力量がなかったのもまた事実です。

秋田市長時代、私はこの街の空洞化にどう歯止めをかけるかを最重要課題とし、積極的に取り組んで参りました。街に再び活気を取り戻すために担当の部局を設け、民間地権者側の再開発準備組合との話し合いのみならず、国や県とも連携し、市民によるワークショップの議論を踏まえながらまとめたのが、東北一の規模を誇る「芸術文化ホール」を核とする再開発計画でした。

もちろん、これがベストであったとは申しませんが、あの当時としては実現性の高いベターな案であったと今も確信しております。ですから市議会もこれを了承し、順調に進捗していれば平成19年に開催される「秋田国体」までに完成する予定となっていました。ところが、私が市長を辞した直後にこの計画は急きょ白紙に戻されてしまったのです。

この背景には国の助成制度の変更(補助率などの削減)もあったと推測します。しかしながら、それ以来、現在に至るまで「芸術文化ホール」に代わる具体的な案は出ていません。そこに、これまで事態を傍観していた県知事が盛んに口をはさむようになっています。私には、この知事の行動がいかにも唐突に見え、何か別に意図があるように思えて仕方ないのです。

今週号の「週刊アキタ」がこの再開発をめぐる動きをニュースにし、記事中に前市長である私の意見を掲載しています。ただ、紹介されたのは取材に対するコメントのごく一部に過ぎません。今回はその内容を補足する形で、私の考えを皆さんにより詳しくお知らせしたいと思います。

まず、市街地再開発事業は都市計画法によって市町村固有の事業となっています。ところが、県知事の一連の発言はこれを無視するもので、秋田市の頭越しに個人的なプランを県民・市民に向けてアナウンスしているようにも見えます。ただし、その具体的な内容については一切明らかにしていません。地元紙の表現を借りるならば、これは実に「思わせぶり」なパフォーマンスです。

その手始めは、県有地である日赤婦人会館跡地の一部を無料駐車場として開放することだといいます。当然のことながら、周辺の民間駐車場経営者たちからは反発の声が上がり、彼らと県の担当部局との交渉が現在進行形で続いているのですが、知事は今月中に実施すると主張して一歩も引きません。つまり、強行突破です。

これでは、中心市街地再生という都市全体の発展を左右するような大きな問題が、地権者同士による利害絡みの話になってしまいかねません。それも最大地権者である県が、自ら管理する土地を無料開放するという思いつきに等しい策に固執する限り、事態をさらに難しくする危険性は高いでしょう。

再開発が今の今まで放置されてきたことは、言うまでもなく憂慮すべき問題です。そして、その責任は秋田市、市議会のみならず、再開発準備組合にもあります。それにしても、これまで状況をただただ傍観し何の指導も行ってこなかった県、それもトップの知事がここに来て強引に割り込んでくるのは不思議です。

私が心配しているのは、こうした知事の過剰介入は実に多くの問題をはらんでいるという点です。第一に、知事の権限を越えた指図は街づくりの主体である市町村の自治を侵害するものと言えます。第二に、それが事態をかえって混乱させています。第三に、巨大な利権が伴う街の再開発事業の現場に強大な権力を持つ県知事が口を出すことで、市民・県民に疑念を抱かせる危険性も大いにあります。「そのリスクを負ってまでなぜ?」というのが、私の偽らざる心境です。

秋田市中心部の再開発事業をめぐる知事の唐突な発言と行動は、このように重要な問題を包含していることを県民・市民はしっかり認識し、注意深く監視していくべきであると私は考えるのです。
posted by 石川錬治郎 at 20:11| Comment(7) | TrackBack(0) | 県支部の提言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月19日

平成大合併と首長選挙

知事を先頭に、秋田県は全国でも例を見ない強引な手法で市町村合併を進めた。結果、昭和の時代に69市町村だったのがついに25市町村と半分以下になってしまった。そして、県によって自治が崩壊した市町村で今、首長や議員を選ぶ選挙が次々と行われている。

この有様を見て何よりも奇ッ怪に思うことは、合併を決断した当事者の首長が我も我もと選挙に名乗りを上げていることだ。

琴丘町、山本町、八竜町の合併で誕生した三種町に至っては、旧3町の前町長が新町長の座を争っている。本来ならば、合併することで住民生活の現状や前途に大いなる影響を与えた反省があって然るべきなのに、なぜ何事もなかったかのように再び町政の舵取りに当たろうとするのか。そんなに首長としての能力に自信があるのなら、また町の進むべき方向についての考え方にそれほどの違いがあるのなら、むしろ独立独歩の道を選択すべきではなかったのか。

おそらく、自立派の町村長たちも彼らの行動に首を傾げているに違いない。

いずれにせよ、自治の精神から程遠い合併をやってのけた者たちによる争いからは何も生まれはしない。そのような市町村はやがて衰退し、いずれ再び合併の道を探らざるを得なくなるのではないか。
posted by 石川錬治郎 at 16:39| Comment(2) | TrackBack(0) | 県支部の提言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月02日

前原民主党の責任を問う

永田代議士のメール問題への対応の拙さは、正に民主党の「自爆」であったと言えます。国会で茶番を演じた前原代表ら党執行部は結局、その責任を取って総退陣する考えを明らかにしています。しかし、それで全て終わりにしても良いのでしょうか。

おそらく国民の大多数は当初、民主党による武部氏(自民党幹事長)の追及にいささかの期待を寄せていたと思います。そこで、余りにもお粗末なあの「自爆」を目の当たりにしたら、嗤う以外に何ができると言うのでしょうか。これは政治への失望をさらに加速しかねない、非常に由々しき事態です。

その意味で、民主党の場当たり的対応は国民の負託に対する裏切りに等しいと私は考えます。このような政党が政権を取ると称して2大政党制をさかんに宣伝した上、イギリスの真似をしてマニフェストなるものを持ち出し、選挙で多くの有権者を惑わしたことに、今さらながら強い怒りが沸きあがってきます。

3年前、ある新聞社は社説で民主党の在り方を論じ、党執行部における議論は「高校の生徒会活動並み」と指摘してみせました。今にしてみれば、言いえて妙であります。私たちはそろそろ、民主党という組織そのものが茶番であることをハッキリと認識するべきなのです。

誰がトップになったとしても、信頼を失った組織の再生は難しいでしょう。国民に満足な選択肢を示せない、どっちに転んでも不幸な結末が待つ2大政党制はこの国に不要です。私たち国民新党は強引な2大政党化こそがこの国の平和と安全を危うくすると強く訴え、今後も国民のための真の政治を目指して確実に前進を続けます。
posted by 石川錬治郎 at 13:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 県支部の提言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月24日

アンケート調査結果報告

昨年12月の県議会定例会で、補正予算案に対する可否が「同数」であるにもかかわらず、辻議長(当時)が賛成「多数」と宣告、可決されるという前代未聞の事件が起きました。これは地元紙などの検証により明らかにされたものです。

議会事務局は「議会会議則では、起立採決は数を数えなくても議長の目で可否を宣言できる」としていますが、県民からは批判の声が噴出し、議長が任期半ばで交代するという事態を招きました。しかし、これで問題に幕を下ろしていいのでしょうか。県民に生じた政治不信がこれで払拭できるのでしょうか。

国民新党秋田県支部は今年1月13日、この問題を重く見て「補正予算の凍結」と「県議会の解散」を寺田知事と県議会に申し入れる一方、緊急県民アンケート調査を実施しました。その集計結果は次の通りです。

国民新党秋田県支部「アンケート調査」集計結果

・期間:2006年2月1日〜2月15日
・方法:県民100人に調査票を手渡しし、回答を郵送で回収。
・回答数:48
・性別: 男〜40 女〜3 不明〜5
・地域: 県央〜19 県南〜10 県北〜17 不明〜2
・年齢: 20代〜1 30代〜0 40代〜2 50代〜25 60代〜8 70代〜11 不明〜1

項目別回答数

1)あなたは、平成17年12月定例県議会での一般会計補正予算案の採決を有効だと思いますか?

・はい〜6
・いいえ〜35
・分からない〜7

2)あなたは、寺田知事がその採決を有効と判断していることに納得しますか?

・はい〜5
・いいえ〜37
・分からない〜6

3)県議会は議長辞職や「小委員会案」を出して問題を終わらせようとしていますが、あなたはこれに納得しますか?

・はい〜3
・いいえ〜36
・分からない〜9

4)あなたは、県議会は解散すべきと思いますか?

・はい〜17
・いいえ〜16
・分からない〜15

5)あなたは、県知事は12月議会の補正予算を凍結して新たな補正予算を提示すべきと思いますか?

・はい〜32
・いいえ〜9
・分からない〜7

以上のように、回答者の多くは議決の正当性を疑問視し、寺田知事は新たな補正予算を示すべきとしています。また、県議会の解散については「イエス」と「ノー」がほぼ同数に達するなど、その責任を厳しく求める意見も少なくありません。

国民新党秋田県支部は県民の皆さんから寄せられた声を大切にし、県政に反映させる運動を今後も粘り強く継続・展開します。緊急アンケート調査へのご協力ありがとうございました。

posted by 石川錬治郎 at 18:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 県支部の提言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月20日

国民新党の目指すもの

私たちが国民新党秋田県支部を立ち上げた最大の理由は、郵政問題に見られる小泉内閣の態度への反対も含め、国民や地方を軽視する今の政治に対する姿勢を明確に示すことにありました。

衆院に小選挙区制を導入して以降、しきりに宣伝されている2大政党制は未だに実現していません。これは国民が2大政党制を望んでいないことを証明するものです。そもそも、この日本の政治土壌を考えるとき、本当に2大政党制は必要なシステムなのでしょうか。

「国民新党」は国民の望まないこの2大政党制の流れに逆らい、敢えて「第3の道」を探る政治集団です。私たちはその方向こそがこの日本をより民主的な国家にし、より明るい将来につながるものと信じます。そして、国民と地方の声に耳を傾けることにより、実情に即した政治、地方自治を最大限尊重する政治の実現を目指します。

この秋田においても、県あるいは市町村といったレベルで「国民新党」の理念を具体化させるため、私たちは今の政治状況を憂慮する同志とともに、着実な運動を積み重ねていく決意です。



posted by 石川錬治郎 at 17:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 県支部の提言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする