秋田県の未来を決める選挙が始まった。今回、私がもっとも訴えなくてはいけないと思うテーマは、「選挙権を行使していただきたい」ということである。もちろん、雇用の創出や若者の定着、農林水産業の支援、地場経済へのテコ入れなど、喫緊の課題は山積している。しかし、県の示す対策を満足に検証・議論できていない現状で、どうしてこれらの難問を解決できるのだろうか。
今、世の中には政治的無関心が広がっている。投票率は下がり、立候補しようという若者もなかなか出てこない。有権者の2人に1人が投票を棄権し、無競争で議員が決まる選挙区さえ珍しくない。秋田は今、危機的状況にある。それは少子高齢化や人口流出、景気の低迷だけではない。政治的無関心によって失われつつある自治の精神もそうだ。
最後の戦いに臨むに当たり、私は2種類の選挙ポスターを作った。どちらにも「選挙権を行使し、自分たちの未来を選ぼう」というメッセージを込めている。告示の朝の出陣式では、秋田市の第一助役として私の市政運営を支えてくれた土田康雄さんがマイクを握り、私の思いやこれまでの取り組みについて熱く語ってくれた。ありがたいことである。
4年間で私にできることは限られる。悔しいけれども、それは認めざるを得ない。そして、秋田が抱える課題の多くは一朝一夕で解決できるものでもない。しかし、皆が皆「どうせ無理だ」と思ったら克服のスタート地点にも立てない。諦めこそが、秋田衰退の元凶だと私は考える。与党が圧倒的多数を占める県議会に諦めの念はなかったのか、しっかり議論してきたのか。多くの県民は疑問を抱いている。
そんな県議会の体質を変え、次の世代に何を手渡すかが、私が取り組まなくてはならない最大にして最後の使命である。県議会を変えるために皆さんにも変わっていただきたい。どんな県議会にするかは、皆さんの判断にかかっている。地方と自治の復権はそこから始まる、といっても過言ではない。
人類は道具を使って進化した。そして今、私たちの手には「投票券」という道具がある。その道具を放棄することなく、皆さんが自ら秋田の未来を切り開いていくことを心より願っている。
posted by 石川錬治郎 at 17:59|
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